夜明け前の川辺。黒いシルエットの木々の上に、朝日を受けて金色に染まった雲が広がり、その姿が静かな水面に映っている。
まだ夜の色が残る空に、雲だけが先に燃えはじめた。
朝日を受けて金色に輝く雲。太陽はまだ木々の陰に隠れており、光と雲が黒い水面にくっきりと映り込んでいる。
太陽はまだ姿を見せない。それでも空は、すでに明るい。
早朝の川面に太陽と雲、川岸の木々が鏡のように映り込む風景(オーストラリア・イニスフェイル)
風のない朝の川は、空をまるごと預かってくれる。イニスフェイル、日の出から少し経った時間。
木々のシルエットの向こうから昇る朝日と、青空に浮かぶ積雲。川面に空が映り込む(オーストラリア・イニスフェイル、2017年1月)
同じ川の、同じ朝。カメラを少し上げると、主役が水から空に変わった。

2017/01/28. Innisfail Sunrise reflection.

夜明け前の川辺。黒いシルエットの木々の上に、朝日を受けて金色に染まった雲が広がり、その姿が静かな水面に映っている。
まだ夜の色が残る空に、雲だけが先に燃えはじめた。

イニスフェイルの週末の朝。週末のいちばんの楽しみは、少し早起きをして、キャンプ場の共同キッチンで静かに朝を待つことだった。忙しない平日から離れて、ただ夜が明けていくのを眺める。それだけの時間が、あの頃の俺には何よりの贅沢だった。

その日、共同キッチンに人の姿はなく、俺ひとり。空気は思っていたよりも涼しく、じっとりとした湿気もない。鳥の囀りも、川のせせらぎも聞こえず、あたりは驚くほど静かだった。漂うのは、淹れたてのコーヒーの香りだけ。

朝日を受けて金色に輝く雲。太陽はまだ木々の陰に隠れており、光と雲が黒い水面にくっきりと映り込んでいる。
太陽はまだ姿を見せない。それでも空は、すでに明るい。

はじめ、空はまだ藍色に沈み、木々の輪郭だけが黒く浮かんでいた。やがて雲のふちが金色に燃えはじめ、その色を水面がそっと映す。木々の向こうから光が放射状に差し込み、あたりの色がゆっくりと移っていく。最後に太陽が完全に姿を現すと、鏡のような水面が、空をまるごと抱きとめた。

早朝の川面に太陽と雲、川岸の木々が鏡のように映り込む風景(オーストラリア・イニスフェイル)
風のない朝の川は、空をまるごと預かってくれる。イニスフェイル、日の出から少し経った時間。

四十分ほどの、ゆっくりとした夜明け。カップを両手で包みながら、俺はただ、光が移ろっていくのを眺めていた。

美味いコーヒーと、綺麗な朝日。望んでいたのは、たったそれだけ。それでじゅうぶんすぎるほどの、週末の朝だった。

木々のシルエットの向こうから昇る朝日と、青空に浮かぶ積雲。川面に空が映り込む(オーストラリア・イニスフェイル、2017年1月)
同じ川の、同じ朝。カメラを少し上げると、主役が水から空に変わった。

SONY NEX-5N

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