江ノ島の散策中に撮影した、逆光の中で燃えるように色づく赤いゼラニウムの花房のクローズアップ
花言葉は「君ありて幸福」——江ノ島、なんとなく足を止めた場所で。
大船フラワーセンターのグリーンハウスで咲いていた、真紅のハイビスカスのアップ。奥には黄色い花や蕾も写り込んでいる
花言葉は「新しい恋」——夏の日、母と姪っ子と歩いたグリーンハウスの中で。

赤い花 ゼラニウム、ハイビスカス。

赤い花には、赤い花なりの言葉がある。ゼラニウムは「君ありて幸福」、ハイビスカスは「新しい恋」。並べてみると、どちらも誰かの存在を前提にした言葉だと気づく。だが写真にするとなると、この赤という色ほど手強いものはない。

江ノ島の散策中に撮影した、逆光の中で燃えるように色づく赤いゼラニウムの花房のクローズアップ
花言葉は「君ありて幸福」——江ノ島、なんとなく足を止めた場所で。

ゼラニウムは花弁が密集する分、ハイライトがすぐに白へ飽和し、色の輪郭を保つだけで一苦労だった。ハイビスカスは逆に花弁が大きく開く分、陰影の勾配そのものが崩れやすく、鮮やかさを足すほど平面的になっていく。

大船フラワーセンターのグリーンハウスで咲いていた、真紅のハイビスカスのアップ。奥には黄色い花や蕾も写り込んでいる
花言葉は「新しい恋」——夏の日、母と姪っ子と歩いたグリーンハウスの中で。

彩度を上げれば階調が死に、階調を守れば色が沈む。そのトレードオフの中で、ようやく残った一枚一枚だ。花言葉が語る幸福も恋も、結局は誰かとの距離の話だった。赤に手を焼きながら、俺もまた、写真越しにその距離を測っていたのかもしれない。


Camera: SONY a6600.

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