




2017/02/13~14, Sunrise&Sunset, Rayong Thailand.

太陽は、どこにでもある。日本の朝にも、オーストラリアの夕にも、同じひとつの太陽が昇り、そして沈む。天照(あまてらす)の光は、国境も海も知らず、ただあまねく地上を照らしている。——そう、頭ではわかっていた。

けれど、タイ・ラヨーンの海辺で出会った太陽は、私の知るどの太陽とも違う顔をしていた。二月の朝、淡い靄(もや)の向こうから、やわらかな金色の帯が、凪(なぎ)いだ海を渡って足元まで伸びてくる。夕暮れには同じ波の上を、熟れた果実のような紅(あか)い陽が、遠い岬へとゆっくり沈んでいった。

広すぎるオーストラリアの空でもない。澄みきった日本の冬の朝でもない。湿った南の空気ににじむ、この土地だけの、やわらかな太陽。

同じ光の下にいるはずなのに、旅先で出会う太陽は、いつも初めて見る顔をしている。ラヨーンの朝と夕に、私は静かに、胸を打たれた。

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