漢字が書かれた色とりどりの旗。愛・平・英・智・福・安の文字と英語の説明が並ぶ土産物屋の軒先
熱帯雨林の村で出会った、六つの漢字 ― Kuranda, Cairns, Australia
山の中腹から見下ろした海岸平野。緑の尾根の裾に住宅地が広がり、芝地と池が点在する。奥には森を挟んで海が水平線まで続き、薄い雲の浮かぶ空へと繋がっている。
森が切れて、海が見えた ― ケアンズ近郊の平野を望む
カーブした鉄橋を渡る観光列車。えんじ色とクリーム色の木造客車が連なり、中ほどに壁のない開放型の車両が挟まる。橋には白い手すりが弧を描き、背後には岩壁と熱帯雨林の斜面が迫る。
弧を描く鉄橋を渡る ― クランダ観光鉄道
切り立った岩壁の渓谷を細く流れ落ちる滝。乾期で水量が少なく、黒い岩肌の露出した斜面を白い水筋が幾条にも分かれて下り、途中に緑色の淵をつくっている。
乾期の渓谷を落ちる細い水筋 ― オーストラリア・クイーンズランド州
刈り草の残る草地の向こうを走るクランダ観光鉄道の列車。青いアボリジナルアート塗装の機関車と赤黄の機関車が、えんじ色の木造客車を牽引し、背後には熱帯雨林の山と青空が広がる。
熱帯雨林の裾を行くキュランダ観光鉄道 ― オーストラリア・クイーンズランド州

2016/08/27 Kuranda, Cairns. Kanji flag. 天空へ続く線路。

漢字が書かれた色とりどりの旗。愛・平・英・智・福・安の文字と英語の説明が並ぶ土産物屋の軒先
熱帯雨林の村で出会った、六つの漢字 ― Kuranda, Cairns, Australia

ケアンズの熱帯雨林を抜け、標高300メートル余りの山あいの村キュランダへ。100年以上前、開拓者たちが手作業でトンネルを掘り、橋を架けて拓いたこの鉄道は、世界遺産バロン渓谷の緑を縫って走る。

村では色とりどりの旗が風に揺れていた。愛、平和、勇気、叡智、幸福、静けさ――それぞれの言葉が漢字とともに空へ翻る。ゆっくり流れる村の時間が、旅の心をほどいていく。

山の中腹から見下ろした海岸平野。緑の尾根の裾に住宅地が広がり、芝地と池が点在する。奥には森を挟んで海が水平線まで続き、薄い雲の浮かぶ空へと繋がっている。
森が切れて、海が見えた ― ケアンズ近郊の平野を望む

そして帰りの列車。木の温もりを残すヴィンテージの客車に揺られ、窓の外を景色が流れていく。眼下には谷あいに寄り添う小さな街並みと、遠くきらめくコーラルシーの水平線。

カーブした鉄橋を渡る観光列車。えんじ色とクリーム色の木造客車が連なり、中ほどに壁のない開放型の車両が挟まる。橋には白い手すりが弧を描き、背後には岩壁と熱帯雨林の斜面が迫る。
弧を描く鉄橋を渡る ― クランダ観光鉄道

やがて列車は名高い湾曲した鉄橋を渡る。手すりの向こうは断崖、緑は迫り、100年前の職人たちの執念がいまも列車を支えている。青い空、白い雲、深い森――カラフルな機関車が、のどかな草原をゆっくりと駆けていく。

切り立った岩壁の渓谷を細く流れ落ちる滝。乾期で水量が少なく、黒い岩肌の露出した斜面を白い水筋が幾条にも分かれて下り、途中に緑色の淵をつくっている。
乾期の渓谷を落ちる細い水筋 ― オーストラリア・クイーンズランド州

深く切り立った渓谷では、岩肌を白い水が幾筋も滑り落ちていた。雨季であれば壮大な滝となって観光客を驚かすこの滝は、乾季の今はその岩肌を剥き出しにし、俺たちに自然の偉大さ、力強さを教えてくれる。

刈り草の残る草地の向こうを走るクランダ観光鉄道の列車。青いアボリジナルアート塗装の機関車と赤黄の機関車が、えんじ色の木造客車を牽引し、背後には熱帯雨林の山と青空が広がる。
熱帯雨林の裾を行くキュランダ観光鉄道 ― オーストラリア・クイーンズランド州

行きは期待に、帰りは名残に。窓を開ければ、熱帯の風がすべてを連れ去っていった。ずっと忘れないだろう、この山を越えた一日を。

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